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【遺産整理で失敗しないために】遺品整理と遺産承継を同時に進める法的ポイント

天秤

大切なご家族が亡くなられた後、残された品々を整理する「遺品整理」。しかし、これを単なる「部屋の片付け」と考えてはいけません。遺品整理は、故人の財産を誰がどのように引き継ぐかを決める「遺産承継」の、非常に重要な出発点なのです。

安易に遺品を処分してしまうと、思わぬ借金を背負うことになったり、親族間のトラブルに発展したりする法的リスクが潜んでいます。

この記事では、遺品整理と遺産承継を同時に、そしてスムーズに進めるための法的なポイントを、具体的なステップに沿って解説します。後悔しない相続を実現するために、ぜひ最後までご覧ください。

1.「遺品整理=片付け」という誤解が招く法的リスク

遺品整理を単なる感傷的な片付け作業だと捉えていると、法的に大きな問題を招く可能性があります。故人の残した品々には、一つひとつに財産的価値や法的な意味が伴う場合があるからです。

1-1. 単なる清掃ではない「遺産整理」としての側面

故人の部屋を片付ける「遺品整理」と、単なる「不用品回収」は根本的に異なります。

不用品回収が文字通り「不要な物を処分する」作業であるのに対し、遺品整理は故人が残した品々の中から、法的に価値のある「遺産(相続財産)」を見つけ出し、仕分けるという「財産調査」の側面を持っています。

故人の部屋にある物は、一見するとただの家財道具や日用品かもしれません。しかし、その中には、相続手続きにおいて非常に重要な意味を持つものが含まれています。

プラスの財産:不動産、現金、預貯金通帳、有価証券はもちろん、貴金属、ブランド品、骨董品、美術品など

マイナスの財産:借金の契約書や督促状など

これらの「遺産」は、相続が開始した瞬間から、法律上、相続人全員の共有財産となります。そのため、家庭ごみと遺産の境界線を曖昧にしたまま、勝手に処分することはできません。

価値のある品を誤って捨ててしまったり、逆に借金の存在に気づかずに手続きを進めてしまったりするリスクを避けるためにも、一つひとつの品を慎重に確認し、仕分ける作業が不可欠です。この分別こそが、後の遺産分割協議を円滑に進めるための最初の、そして最も重要なステップとなります。

特に骨董品や趣味の品などは、専門家でなければ価値の判断が難しいものも少なくありません。したがって、遺品整理は単なる清掃ではなく、相続手続き全体を見据えた「遺産整理」の入り口と捉え、慎重に進める必要があるのです。

1-2. 知っておきたい「単純承認」の法的リスク

相続には、すべての財産(借金も含む)を引き継ぐ「単純承認」、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ「限定承認」、すべての財産を放棄する「相続放棄」の3つの選択肢があります。

ここで注意すべきなのが「法定単純承認」です。これは、特定の行動をとると、自動的に単純承認したとみなされる制度です。

民法では、法定単純承認が成立する事由として、以下の3つを定めています。

  1. ① 相続財産の全部または一部を処分したとき
  2. ② 相続開始を知ったときから3か月以内に限定承認や相続放棄をしなかったとき
  3. ③ 限定承認や相続放棄をした後でも、財産を隠したり、こっそり消費したりしたとき

つまり、価値があると思って故人の骨董品を売却したり、自動車を自分のものとして使用したりすると、①の「処分」にあたり、故人に多額の借金があった場合でも、そのすべてを相続する意思があるとみなされてしまうリスクがあるのです。

1-3. 遺産整理がスムーズだと「不動産・預貯金」の手続きが早まる理由

相続手続きをスムーズに進める鍵は、遺産の範囲を早期に確定させることにあります。

遺言書がない場合、相続人全員で遺産の分け方を話し合う「遺産分割協議」が必要になりますが、その大前提として、そもそも「どのような遺産が、どれだけあるのか」を全員が正確に把握していなければなりません。

家庭裁判所での調停や審判といった手続きでも、まず初めに相続人と遺産の範囲を確定させることから始まります。

遺品整理を丁寧に行うことで、不動産の権利証や預金通帳、有価証券、借金の督促状などが見つかり、財産の全体像が明らかになります。これにより、その後の遺産分割協議や、不動産・預貯金の名義変更といった具体的な相続手続きを迅速に進めることができるのです。

※相続手続き全体の流れについて知りたい方は、「相続発生後のタイムスケジュール」をご覧ください。

2.遺産承継を左右する「重要書類」の徹底捜索ガイド

遺品整理は、宝探しならぬ「書類探し」の側面も持ちます。故人の権利や義務を示す書類は、家の思わぬ場所に保管されていることがあります。これらの書類が、遺産承継の行方を大きく左右するのです。

2-1. 通帳・カードの裏に隠れた「デジタル資産」のヒント

近年では、ネット銀行やスマホ決済、各種サブスクリプションサービスなど、物理的な書類が存在しない「デジタル資産」や契約が増えています。

これらは見過ごされがちですが、解約手続きをしないと料金が発生し続けたり、大切な資産が見つからなかったりする可能性があります。

故人のスマートフォンやパソコン、手帳のメモ、郵便物などから、利用していたサービスの手がかりを探すことが重要です。

2-2. 権利証(登記識別情報)が見つからない場合の対処法

不動産を相続した場合、法務局で所有権の名義変更(相続登記)を行う必要があります。この手続きは司法書士が専門として扱っています。

もし遺品の中から不動産の権利証(現在の制度では「登記識別情報通知」)が見つからなくても、諦める必要はありません。
権利証がないからといって相続登記ができないわけではないので、まずは専門家に相談しましょう。

2-3. 負の遺産を見逃さないための「督促状・通知書」の確認

遺品整理では、プラスの財産だけでなく、借金や未払いの税金、滞納している家賃といった「負の遺産」を示す書類にも注意を払う必要があります。

特に消費者金融からの督促状や、税務署からの通知書、賃貸物件の大家さんからの連絡などは重要な手がかりです。

前述の通り、借金などの金銭債務は、原則として法定相続分に応じて各相続人に引き継がれます。特定の相続人が債務をすべて引き受けるという合意を相続人間でしても、そのことを債権者(お金を貸した側)に主張するには、債権者の承諾が必要です。

負の遺産を見落としたまま遺産分割を進めてしまうと、後から債権者に返済を求められる可能性があるため、遺品整理の段階でこれらの書類をしっかり確認し、必要な手続きを検討することがリスクヘッジにつながります。

遺産承継で必要となる具体的な手続きについては、こちらをご覧ください。

3.【選別基準】残すべき書類・捨てても良い物の「完全仕分け術」

遺品整理では、何を保管し、何を処分するかの判断が求められます。特に書類は、法的な手続きや税金の申告に不可欠なものが多いため、慎重な仕分けが必要です。

3-1. 30年は保管すべき?不動産・税金関係の重要書類

相続した不動産を将来売却する際、その不動産をいくらで取得したかが重要になります。

故人がその不動産を購入した際の売買契約書や、リフォームにかかった費用の領収書などがあると、売却時にかかる「譲渡所得税」を計算する上で、取得費として経費計上でき、税金の負担を軽減できる可能性があります。

これらの書類は、すぐに使う予定がなくても、将来のために大切に保管しておくべきです。

3-2. 捨てて困るもの:公共料金の検針票や領収書の意外な使い道

一見するとただの支払い記録に思える公共料金の検針票や領収書も、重要な意味を持つことがあります。

たとえば、相続財産から未払いの公共料金を支払う必要がある場合、これらの書類はその債務額を証明する資料となります。

また、家庭裁判所での手続きにおいて、故人の生活費の状況を示す資料として役立つ可能性も考えられます。安易に捨てずに、一度保管して専門家に要否を相談するのが賢明です。

3-3. 後回しで良いもの:衣類・家具・趣味の品の「感情的整理」

遺品整理では、まず「数字」と「権利」に関わるもの、つまり財産的価値のあるものや法的手続きに必要な書類の捜索と仕分けを優先しましょう。

衣類や家具、趣味の品など、主に感情的な価値を持つものの整理は、法的な手続きがある程度落ち着いてからでも遅くありません。

まずは相続財産の範囲を確定させ、法的な問題をクリアにすることを最優先に進めるのが効率的です。

4.トラブルを回避する「遺産承継型」遺品整理の5ステップ

ここでは、遺品整理を遺産承継のプロセスと一体化させ、トラブルなく進めるための具体的な5つのステップをご紹介します。

4-1. ステップ1:遺言書の有無を確認する(自筆証書遺言の発見と注意点)

最初に行うべきは、遺言書の捜索です。遺言書があれば、原則としてその内容に従って遺産が承継されるため、相続人同士の遺産分割協議が不要になる場合があります。これにより、相続をめぐる争いを未然に防ぐことが可能です。

遺言書には、自分で書く「自筆証書遺言」や、公証役場で作成する「公正証書遺言」などがあります。特に自筆証書遺言は、書斎の机の引き出しや仏壇、金庫など、思わぬ場所から発見されることがあります。

法務局の保管制度を利用していない自筆証書遺言を見つけた場合、家庭裁判所で「検認」という手続きが必要になるため、勝手に開封しないように注意しましょう。

4-2. ステップ2:財産目録の仮作成(整理しながらメモを取る技術)

遺品を整理しながら、発見した財産をリストアップし、「財産目録」を作成します。預金通帳や不動産の登記事項証明書、保険証券、有価証券、借金の契約書など、プラスの財産もマイナスの財産もすべて正確に記載することが重要です。

この目録は、後の遺産分割協議の基礎資料となります。財産の全体像が不明確なまま協議を進めると、後から新たな財産が見つかった場合にその財産について改めて協議が必要になる可能性があるため、丁寧に作成しましょう。

4-3. ステップ3:相続人全員への進捗共有(勝手に進めないためのコミュニケーション)

遺品整理や財産調査は、相続人の一人が勝手に進めてはいけません。遺産分割は相続人全員の合意に基づいて行われるのが原則です。

一部の相続人が他の相続人に知らせずに遺品を処分したり、預金を引き出したりすると、不公平感を生み、深刻なトラブルに発展しかねません。

法律上も、相続人の一人が勝手に処分した財産について、他の相続人全員の同意があれば、その財産を遺産に含めて分割し直す制度が設けられています。

このような複雑な事態を避けるためにも、遺品整理の進捗状況や発見された財産については、常に相続人全員で情報を共有し、透明性を保つことが不可欠です。

4-4. ステップ4:専門家への相談と「法的な仕分け」の実行

財産の全体像がある程度見えてきたら、専門家(司法書士や弁護士など)に相談しましょう。

専門家は、作成した財産目録を基に、法的にどのような手続きが必要か、税金はかかるのか、相続人間で起こりうる問題はないかなど、全体像を多角的に検討し、最適な方針を立ててくれます。

この段階で法的な観点から財産の仕分けを行うことで、後の手続きが格段にスムーズになります。

4-5. ステップ5:最終的な家財処分の実施

遺産分割協議がまとまり、誰がどの財産を相続するかが確定したら、最終的な家財の処分を行います。相続する人は必要なものを引き取り、不要なものは処分します。

この段階では、法的に価値のあるものが誤って処分される心配はほとんどありません。自治体のルールに従って適切に処分を進めましょう。

5.司法書士に「遺品整理と遺産承継」を併せて相談する実益

遺産整理から遺産承継までの一連の手続きは複雑で、専門的な知識が求められる場面が多々あります。特に司法書士は、相続手続きにおいて重要な役割を担います。

5-1. 書類収集から名義変更まで「一気通貫」で頼めるメリット

相続手続きには、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本など、多くの書類収集が必要です。司法書士は、これらの煩雑な書類収集から、遺産分割協議書の作成、そして不動産の名義変更(相続登記)までを「一気通貫」で依頼することができます。

相続人が平日に役所や法務局へ何度も足を運ぶ手間を省き、手続き全体をスムーズに進められる点は大きなメリットです。

※遺産承継について専門家に相談したい方はこちら

5-2. 親族間の「不公平感」を払拭する第三者の介入

相続は、仲の良い親族間であっても、お金が絡む以上、感情的な対立が生まれやすい問題です。

そこで司法書士が第三者として財産を客観的に整理することで、「自分だけが損をしているのでは」という不公平感を和らげる効果があります。各相続人が納得できる形で話し合いを進めるための土台づくりを、専門家としてサポートします。

5-3. 費用対効果の考え方:自分で動く時間とストレスを「価値」に換算する

専門家に依頼すると費用がかかりますが、それは単なる出費ではありません。

複雑な法的手続きをご自身で進める場合の時間、労力、そして精神的なストレスは計り知れないものがあります。また、知識不足から手続きにミスが生じ、かえって紛争解決に多大な時間と費用がかかるリスクもあります。

専門家に支払う費用は、これらの時間やストレスを「価値」に換算し、将来のトラブルを未然に防ぐための「投資」と考えることができます。専門家は費用対効果を多角的に検討し、最善の方針を提案できます。

※遺産承継の料金表はこちら

まとめ

遺品整理と遺産承継は、別々の作業ではありません。遺品整理は遺産承継のスタート地点であり、同時に考えることで相続手続きは大きくスムーズになります。

少しでも不安がある場合は、早めに専門家へ相談することが、後悔しない相続への近道です。

※遺産承継について専門家に相談したい方はこちら

この記事は司法書士が監修しております。

司法書士 石山健二

相続の累計問合せ件数4,479件(2023年末まで)と実績が豊富で、相続に特化するはながすみ司法書士事務所の所長。相続は丁寧な説明が必要というのがモットーで、相続の幅広い知識と経験を基にした顧客本位の相談対応をワンストップで行っている。

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